酵素とは何か?その1。ダイエットに役立つ酵素の定義など。

「酵素とは何か。」
このような問いに出くわすと、西暦一世紀のローマの総督が「真理とは何か」と問い尋ねたことが思い起こされますね。。。薬学出身のわたしからすると、酵素に関して、難解な用語で定義することもできますが、ここでは、それはせずに、ダイエットに関する要点をかいつまんでまとめて 書いておきますね。ちょっと、はじめから話がそれそうですが、あなたも歴史がお好きでしょうから、それもからめて、少し、ローマのことも入れておきました。 総督が問うた この「真理とは何か」という質問は、「何かを確実に突き止めようとしても無駄であるという教養ある人々の一般的な考え」が表われたもの,とみなされています。しかし、酵素に関しては、それを確実に突き詰めようという努力は無駄になることなく、かなり多くのことが明らかになってきています。科学的、または、化学的な研究がなされ、一定の成果、理解が得られてきています。

酵素とは、極論すれば、化学物質である

酵素は、極論すれば、それは、化学物質です。単なる物体であって、生物、あるいは、生き物ではありません。よく誤解されがちですが、酵素は、生き物ではありません。もちろん、生き物・生物が生きていくためには、酵素の存在が絶対不可欠です。それも、単に、存在するだけでなく、正しく作用するために存在していることが必要です。酵素ドリンクでダイエットをするにあたっても、このことは非常に重要な酵素の性質の一つです。

酵素と酵母の違いとは

「酵素」と似た言葉として、「酵母」が挙げられます。この、「酵母」は、「酵素」とは違って、「酵母」は、「酵母菌」ともいうように、「酵母」は生き物・生物です。「酵素」を、もう少し詳しく表現するとすれば、それは、「化学反応を触媒する分子、つまり、触媒」であるといえます。

酵素は、触媒である

となると、「触媒とは何か」という質問が出てきます。
私は、薬剤師という職業がら、化学反応、生命体の中の化学反応、物理化学、生化学などに関して、詳しく勉強した過去があり、この手の話はとてもおもしろい、好きな分野なのですが、あなたはいかがでしょうか。とりあえず読み進めてくださいませ。

触媒というのは、簡単にいえば、化学反応の速度に影響を与えるもので、反応の前後で、その触媒自体は同じ物質と認識される化学物質のことを言います。よく、「反応の前後で変化しないもの」、という表現がみられますが、これは、正確に触媒を表現しているとはいえません。なぜなら、特定の化学反応のスピードに影響を与えるために、前後では触媒は変化していないようにみえても、実際には、化学反応に関わっていて、反応の前後で原子の種類は同じ、一緒のようにみえても、実際には、触媒中の原子が、反応の前後で反応に使われて、触媒中の原子が実際には、同じ種類の別の原子と入れ替わっていることも多いからです。
日本語における「触媒」という熟語は、ドイツ語のKatalysatorを訳出したものです。英語では、catalyser と表現されています。「酵素」の方はというと、英語で enzyme といいますが、これは、酵母中のというギリシャ語に由来していて、ドイツのウィルヘルム・キューネによって命名されました。
酵素とは何か?その2へ 続く。

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